2021年08月29日

四天王寺3

聖徳太子が作ったお寺と言えば法隆寺が有名で、四天王寺はそれより古いと言われてもピンと来ませんね。
それもそもはず、法隆寺は世界遺産の国宝の山で、建築6点、仏像17点、その他重要文化財もたくさんという圧倒的な質と量。
それに比べて、こちらの国宝は工芸品がわずか3点。
なぜかというと度重なる戦火、災害により創建当時の建物や仏像はほとんど残っていないからなのです。

火災や地震の他、応仁の乱や、大阪冬の陣などの戦乱で焼失、かろうじて残っていた国宝の東大門や庚申堂も太平洋戦争の大阪空襲で、すべて焼け落ちたのでした。
現在のものは八代目、四天王寺式伽藍も戦後再建されたものです。

しかし何度壊れても再建する、これができたのは日本最古の、
いや世界最古の企業としてギネスにも載っている「金剛組」があったから。
何と創業578年!
四天王寺を建設するため、聖徳太子が百済から連れてきた3人の宮大工の一人金剛重光が完成後も留まって寺を護り、代々一族による金剛組が再建し続けました。

法隆寺のように、創建当時そのままで残り続けるのも確かに素晴らしいが、壊れても壊れても再建するというのもまた素晴らしい。
何度倒れてもまた立ち上がればいいじゃないか、四天王寺を見ているとそんな気がします。
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2021年08月22日

四天王寺2

特定の宗派に属さない「和宗総本山」と称しているので、各所に地蔵、観音、三面大黒天、布袋などいろんな仏様を祀っています。
薄い経木にご先祖の名前を書いて流す経木流しや巣鴨とげぬき地蔵の洗い観音のように、悪い所をなでると直るというものもあり、よく地蔵の日とか弁天の日とかがあって、私はお寺のデパートと呼んでます。

伽藍とは寺院の主要建物群(本堂、仏塔など)を回廊で囲んだものですがここは中国伝来の古い形(主な建物が一直線)でその名も「四天王寺式伽藍」、ご本尊は本堂に納められた観音様で、その四方を四天王がお護りしています。

もともと日本は神道(といっても宗教的なものではないが)ですが、仏教が入って来たからといって、取って代わったのではなく共存しました。
四天王寺という、初めての大きな寺を建立した際、周囲をお守りする7つの神社が建てられています。
そして伽藍の北側の講堂前には大きな石舞台があり、毎年雅楽が奉納されています。
雅楽は神道の専売特許と思っていましたが、今でも共存していました。

さて、ご本尊は観音様ですが、信仰の中心は創立者の聖徳太子です。
太子建立というと法隆寺が有名ですが、全部で7つあってこの四天王寺が一番最初。なので「太子信仰」の寺と言った方がいいでしょう。
お寺のキャラクターも太子様だし、近くの小学校の校歌にも歌われているそうです。
某所の入り口にあった消毒スプレーは「しょうどく太子」というネーミングでした。
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2021年08月15日

四天王寺1

大阪では環状線の一番南、天王寺に住んでいます。
近くに四天王寺という大きなお寺があって、時々散歩に行っています。
さてこの四天王寺、聖徳太子が建立した日本最古の官営の寺で、
仏教が日本に伝来して初めて政府が建てたということですが、
それは宗派分かれる以前の形、つまり「宗派がない」のです。
普通、ウチはこの宗派の寺でっせ〜と看板を立てているが、ここにはそれがない。
なので法要などはどうするかというと、各寺持ち回りなのね。
その寺のメンツがすごい。
東西の本願寺、東大寺、法隆寺、知恩院、薬師寺、そして浅草寺、等々。
さすが本家であります。

墓地は共同墓地の形。
丸い石灯籠のような墓石がいくつも並んでいて、
それぞれ昭和〇年〜〇年、など書かれている。
一番古いのが昭和24年9月以前、というもので、あとはだいたい10〜20年ごととか
たぶん満杯になったらまた新しく作るんだろうという感じ。
ちょうどお盆なので、ひっきりなしにお参りの人がいました。
10数年分の人たちが一緒に入ってて、それぞれ子孫がお参りにくる、
これ子供とかいない人はいいんじゃないかなあ。
しかも料金格安の1万円から。
私もここでもいいかも、と思ってしまいます。

この四天王寺、宗教的な意味合いよりむしろ庶民救済のために建てられました。
すなわち、寺、病院、薬草園、養護施設を併せ持つ福祉のテーマパークだったのです。
その薬草園にあった蕪の種を長野からやってきた修行僧が持ち帰り
故郷の野沢で栽培したのが野沢菜で、境内に記念碑が建立されています。
(「野沢菜原種旅の起源」 施主 野沢温泉村)
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